介護福祉士免許とヘルパー資格の違いとは?

介護士について考える女性

かつてない高齢化社会を迎える日本。高齢者を支えていく中心となるのが介護スタッフです。老人ホームや病院での仕事はもちろん、住み慣れた自宅で出来るだけ長く生活できるように、自宅へ訪問してケアを行なっていくということも介護スタッフの重要な仕事です。
ところで、この「介護スタッフ」にはさまざまな資格や研修制度があるのをご存知でしょうか?例えば介護福祉士、ホームヘルパー、介護職員初任者研修、資格のない介護職員などがありますが、仕事内容や資格があるから、できることがよく分からないと思われる人も少なくありません。
今回は介護福祉士を中心に介護現場で活躍される介護の仕事について紹介します。

○介護福祉士とはどのような職業?
介護福祉士とは介護に関する国家資格です。
介護が必要な高齢者や障害者(児)に対して、できる限り自立した生活を送ることができるように食事や入浴、更衣や移動の介助が主な仕事です。また、ご本人や家族の相談に応じてアドバイスをして精神的な支えとなることも大切な役割です。
介護福祉士の国家試験は筆記試験が1月、実技試験は3月に実施されます。受験資格の取得までは養成施設ルート、実務経験ルート、福祉系高校生ルート、経済連携協定ルートの4通りがあります。詳しくは下記リンクを参照して下さい。
http://www.sssc.or.jp/kaigo/

○介護福祉士とヘルパーの違いは?
よく混同されるのが介護福祉士とホームヘルパーです。
ホームヘルパーは訪問介護員とも言い、介護が必要な利用者様の自宅に訪問して介護サービスを提供する職業です。ケアの種類は主に家事援助と身体介助の2つです。

●家事援助
利用者様が日常生活を過ごすうえで困難な家事の援助を行います。具体的には生活スペースの掃除、洗濯、衣類の整理、調理や買い物などです。生活スペース以外の掃除やペットのお世話など介護保険外のサービスも行う場合があります。

●身体介助
利用者様の身体に接触して介助を行います。具体的には食事介助、排泄介助、入浴介助介助(全身入浴、シャワー浴や清拭など)、移動介助、ベッド上での体位交換など利用者様の状態に合わせて様々なケアを行います。
ホームヘルパーは介護福祉士とは異なり国家資格ではありません。(身体介助には介護職員初任者研修を受ける必要があります。)
そのため待遇面では、介護福祉士は給与の資格手当てが付いたり、就職においても採用されやすいといった有利な面があります。
介護福祉士の資格を持っていない方は実務経験3年以上であれば、特定の研修を受けることで受験資格を得ることができるためチャレンジしてみてはいかがでしょうか。