認知症を患う高齢者介護のスペシャリストを生みだすために、認知症介護実践者研修が各都道府県で開かれています。
この研修はさらにステップアップできるようになっており、認知症介護実践者研修を修了すると、次は認知症介護リーダー研修や管理者研修、その後には認知症介護指導者研修とステップアップ出来ます。
では認知症介護実践者研修の次のステップとなるリーダー研修とはどのような研修なのでしょうか?
・認知症介護実践者研修のリーダー研修とは?
認知症介護実践リーダー研修は、認知症介護現場におけるチームリーダーの育成を目的としています。介護現場では介護スタッフがチームとして協力して働く必要があります。チームケアが充実していると介護サービスの質も向上します。
ですからリーダー研修によって、認知症介護実践者研修の受講者は研修で得た知識や技術を自らが深めていくだけでなく、指導者側に立ち、チームを引っ張っていくリーダーとなることを目指します。
・リーダー研修のカリキュラム
リーダー研修では、認知症介護の理念や組織論、人材育成技法などリーダーという立場で効果的かつ効率的にチームケアを機能させる方法や技能を学びます。
各都道府県によって異なる部分もありますが、大抵の場合、6週間程のカリキュラムで講義と演習、他施設実習、自施設実習の大きく分けて3つのプログラムで構成されています。
自施設だけでなく、他施設での実習などを通して、政府が目指す地域での介護、特に認知症介護の質の向上のために、助言や指導できるスキルを身につけていきます。
・リーダー研修を受講できるのは?
原則として、リーダー研修は、認知症介護実践者研修を修了して1年以上経過しており、かつ認知症高齢者の介護に5年以上携わっている方にのみ受講資格があります。
認知症介護実践者研修同様、リーダー研修も介護施設や事業所に勤務する介護スタッフ育成のためのカリキュラムです。
その中でも、リーダー研修の対象となるのは、施設内でチームリーダー(ケアワーカー長、介護主任など)の立場、チームリーダー補佐、チームリーダー候補、チームリーダー教育者です。既にリーダーとして働いている人を含め、リーダーになることを期待されている人が、受講できるというわけです。
・まとめ
現在、各都道府県で実施されている認知症介護実践者研修によって認知症を患う高齢者への介護サービスの質の向上が図られていました。
そして、介護職員の更なるスキルアップのため、またチームケアの質の向上のために、リーダー研修も実施されています。
現段階では、認知症介護実践者研修ですら受講できる人が少ない状態なので、リーダー研修の受講となるとより受講の機会は少ないかもしれません。
しかし、今後増加していく介護の需要や、地域で介護に取り組もうとする政府の政策を考えると、リーダー研修によって指導の立場で働く人やチームケアを引っ張っていくリーダーの重要性は高まっていくことでしょう。
既に認知症介護実践者研修を受講し経験を積んでいる方は、ステップアップを目指してリーダー研修を受講してみるのはいかがでしょうか?