損傷した皮膚を治すために乾燥したフタ かさぶたはどうする

床ずれに限らず、切り傷や慢性的皮膚湿疹の掻きこわしなど、皮膚を傷つけてしまった後に、その傷を覆うようにして皮膚が乾燥し、硬くなりますね。また、アトピーなどの皮膚的疾患は、良くなったり悪くなったりをその時々で、ケアをストレスに感じないというのが一番の薬です。

「かさぶた」という単語で知られていますが、かさぶたができたらそのまま傷を放置しておくという人は多いのではないでしょうか。
かさぶたが、ボロっと取れたら傷が治ったサイン。その下には新たな皮膚組織ができたことで押し上げられるようにかさぶたが取れることがあります。
では、同じ皮膚の創傷のように見える床ずれ(褥瘡)の場合はどうでしょうか。

○壊死状態の細胞は取りのぞく処置を
褥瘡患部が黒くなり、滲出液が出ない場合は、まず壊死細胞をきれいに切開して傷深部の状態を確認することが大切です。

●壊死細胞の下がそんなことに・・・
普段の小傷が治癒するように「かさぶた=壊死細胞」と考えてしまいがちですが、殊に褥瘡の場合は、その壊死細胞の皮膚下にある組織が、治療進行ならまだしも、ポケットができて膿がたまり、正常な肉芽が育たないという環境になっている場合があります。
壊死細胞が邪魔をしながら、健常な組織を疎外していくことに対するケアが多くなります。ただ、壊死細胞をきれいに洗浄したら、皮下組織への進行がきわめて速いのを確認し、ぽっかり穴があいてしまうという場合もあります。

●壊死細胞の処置方法
やはり一定の湿度を保った状態で処置を行いたい症状ですが、傷口が大きい場合は、切開して中の膿対策をしっかり施さねばなりません。一般的に、きれいに洗浄するのですが、仮に膿を出し切ってしまうと、空洞(ポケット)がそのまま残ってしまい、新たな細胞が育つ邪魔をしてしまいます。

●かさぶた切除後の処置
かさぶた(乾燥した壊死細胞)を取り除くと中から膿が多く見え隠れしているという状態は、決して珍しい光景ではありません。
普通の浅い外傷だけであれば、深部に簡単に傷が進むとは考えづらいのですが、高齢者やねたきりの姿勢を維持せねばならない人にとって、その姿勢は日常的な生活の動きです。しかも疼痛があり、外傷の初期痛みもあるとなれば、損傷の処置をおこなっている途中も進んで治療ができません。

●傷を放置すると皮膚炎から細菌感染
毎日の生活中で「あとであとで」という口癖がある人、この方々は控えめな所があり、なお処置の方法を議論して、実際にその結果を手にしなければ納得できないという人のタイプではないでしょうか。このようなタイプの人は、患者の傷以外の体調不良に早くきづくことができるかどうか、傷以外の感染に置かされていないかも注意部良く見ておきましょう。
全身的な病気になる前に、深部のポケットはきちんと薬剤やガーゼで充填しておくほうが、空洞が少なく進行しにくいのです。
傷によって治り方やケアの方法が違います。適材適所で、得意なメンテナンスをしてあげると喜ばれるとよいでしょう。