介護の現場では散歩で利用者さんの健康を維持していますが、実は散歩のプロとして「健康ウォーキング指導士」という資格があります。聞いたことはあるが、実際どのような資格なのかわからない人が多いです。今回は、資格の内容を中心に解説していきます。
健康ウォーキング指導士とは
少子高齢化が進む国内では国家全体で「健康」に取り組んでいます。高齢化社会は個人・企業・自治体・国にとって負担が大きくなり、社会的コストが高くなってしまいます。健康ウォーキング指導士はウォーキングの力を利用し、心身共に健康な人生を歩めるよう支援するための資格となります。
ウォーキングが身体的に与える効果として下記の5つがあります。
●ストレス解消
●脳の活性化
●心肺機能の向上
●筋持久力・筋力の向上
●有酸素運動
ウォーキングが与えるこれらの効果は結果として社会貢献にも繋がります。個人・地域行政・企業・国政に分けて考えると以下のように社会貢献へと変化していきます。
●個人
→加齢の防止や仲間の創出など個人単位での医療費の軽減へと繋がります。
●地域行政
→介護費等の軽減や公の施設活用など、収益アップとコストの削減に繋がります。
●企業
→健康保険にかかる医療費の軽減や生産性の向上など、企業にとってのコスト削減と利益に繋がります。
●国政
→助成金等の削減や国民の活性化など、国にとってのコスト削減に繋がります。
このような社会貢献を指導できるよう、日本ウォーキング協会が出している資格として「健康ウォーキング指導士」があります。健康ウォーキング指導士は「ヘルスウォーキング指導士」と「アクティブウォーキング指導士」、両方を取得したマスター資格となっています。
資格の内容
健康ウォーキング指導士には「ヘルスウォーキング指導士」と「アクティブウォーキング指導士」の2つがあり、それぞれの「指導」と「助勢」が資格の主な内容となっています。「指導」は言葉通りにそのままウォーキングのやり方を教えます。「助勢」は個々にあった健康づくりをサポートする意味があり、「目的型」と「結果型」の2つの健康づくりがあります。
ヘルスウォーキング指導士
ヘルスウォーキング指導士の主な目的は、ウォーキングを活かして健康を作る事です。未病予防や疾病改善などを行うため、年代別や個々に合わせた指導や助勢を行います。これ以外にも栄養学やQOL(生活の質)を向上させるライフスキルなども学びます。
アクティブウォーキング指導士
アクティブウォーキング指導士の主な目的は、ウォーキングをスポーツ感覚のレクリエーションとして楽しむ事です。健康にも良くて環境にも優しく、ウォーキング仲間を創出することで人との繋がりができます。仲間づくりや地域交流の場所作りにもなるので、老後の人生に満足感や充実感にも繋がります。
まとめ
ウォーキングは心身共に良いだけでなく、結果として社会貢献にもなります。特に高齢者が多い介護の現場ではウォーキングをすることで、健康の維持と仲間づくりなど人生を豊かにします。介護の現場でも大いに活かすことができる資格ですので、資格取得も視野に入れることで利用者の支援にも繋がります。
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