介護士は、直接利用者さんと触れ合って介助をするため、責任ある仕事です。未経験の求人募集も増えてきていますが、資格を取得することで任される業務や、就職先の選択肢の幅が広がります。
今回は、認知症介護をするうえで役立つ4つの民間資格を紹介します。
認知症介助士について
認知症介助士とは、公益財団法人日本ケアフィット教育機構が2014年に認定した資格で、介護士だけではなく、認知症を持っている高齢者と接する方なら誰でも受験可能です。
この資格を取得することで、認知症の方との接し方やコミュニケーションの取り方など、認知症に関連した正しい知識を得ることが出来ます。
認知症介助士の試験について
この資格は、テキストや問題集などを取り寄せて試験に臨むか、認知症介助士のセミナーを受講して受験する方法の2パターンがあります。
試験は、30問のマークシート形式で構成されていて所要時間は45分となっています。受験料は3,300円です。会場まで行けない方でも、各地のCBTセンターにあるパソコンを使用して受験可能です。
認知症ライフパートナーについて
認知症ライフパートナーとは、一般社団法人日本認知症コミュニケーション協議会が主催している、認知症の方とのコミュニケーションの取り方やアクティビティの知識などを得られる資格です。
1~3級まで段階があり、下位の級の合格を以て1段上位の級への受験資格となります。初級に相当する3級は実務経験がない方でも受験可能です。
試験合格後に参加可能となる実務者研修を修了すると「認知症アクティビティ・ケア専門士」の資格が取得出来ます。
認知症ライフパートナーの試験について
1級試験に関しては所要時間が4時間。前半がマークシート式、後半が記述式の試験となります。2~3級試験はいずれも所要時間2時間でマークシート式です。
受験料は1級14,000円、2級9,800円、3級6,000円となっています。いずれの試験においても100点中70点以上が合格点です。
認知症ケア指導管理士について
認知症ケア指導管理士とは、一般社団法人総合ケア推進協議会が認定している、実務経験なしでも受験可能である一方、介護施設・医療現場などで働く方に適した資格でもあります。
この資格は、2年に1回の更新があります。それから、定期的にセミナーも行われているので、参加することで様々な認知症に関する知識を身に着けることが出来ます。
認知症ケア指導管理士認定試験について
この試験の所要時間は90分で、会場は受験票で確認出来ます。受験料は一般が7,500円で、学生が4,000円となっています。
60問のマークシート式で行われます。合格基準は、出題される問題の難易度で変わりますが、基本70点以上です。
認知症ケア専門士について
認知症ケア専門士とは、一般社団法人日本認知症ケア学会が認定している、介護の現場で最も信頼性の高いことで知られている、認知症介護をする方に向けた資格です。
取得後も、セミナーや学会に参加して決められた単位数を取得し、5年ごとに更新しなければなりません。
この資格を受験するには3年以上の実務経験が必要ですが「認知症ケア准専門士」か「認知症ケア上級専門士」のどちらかを取得すれば未経験の方でも受験可能となります。
認知症ケア専門士の1次試験について
まず実務経験証明書(認知症ケア専門士公式ホームページでダウンロード出来ます)と願書(電話・FAX・ネットから1,000円で購入出来ます)を提出します。
7月頃に1次試験が行われ、8月中旬頃に郵送で合格発表があります。会場は札幌・仙台・東京・名古屋・京都・福岡の中から選べます。
受験料は12,000円で、問題数は200問です。この試験は4分野あり、それぞれ70点以上が合格点となります。
認知症ケア専門士の2次試験(面接)について
2次試験は論述および面接となります。1次試験を合格した後、論述と受験申請書類を8月中旬から9月までに提出します。
面接の会場は、10月上旬に届く受験票で確認出来ます。面接は11~12月頃に行われ、合格発表は1月下旬頃に郵送にて送られてきます(インターネットでも確認可能です)。
受験料は8,000円で、合格点は論述と面接の合計点で決まります。
まとめ
今回は、民間の認知症介護の資格について取り上げてみました。これらの資格は、認知症介護の仕事をするうえで役に立つものと言えるでしょう。
皆さんの認知症介護の学びのきっかけになれましたら、幸いです。
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