介護職員初任者研修とはどんな資格?

介護職員初任者研修という名前から、研修を受けるだけのイメージを持たれるかもしれませんが、研修後の試験もあり、介護職員初任者研修は介護の現場でこれから活躍する人には、最初に取ってほしい資格となります。こちらでは、どのような資格で、メリットにはどのようなものがあるのかについても触れたいと思います。

介護職員初任者研修とは?

介護職員初任者研修とは2013年から導入された厚生労働省が発令したものです。もとになっているのは旧ホームヘルパー2級で、カリキュラム内容は変わっていませんが、ホームヘルパー2級より実務スクーリングを多くとり入れています。
介護職員初任者研修のカリキュラムは次の通りです。講義と演習で構成され、約130時間を要します。
〇職務の理解:6時間
〇介護における尊厳の保持・自立支援:9時間
〇介護の基本:6時間
〇介護・福祉サービスの理解と医療との連携:9時間
〇介護におけるコミュニケーション技術:6時間
〇老化の理解:6時間
〇障害の理解:3時間
〇こころとからだのしくみと生活支援技術:75時間
〇振り返り:4時間

介護職員初任者研修を取得するメリット

介護の仕事に就きたい人はもちろん、異業種からの転職を考えている人も受講できる内容になっていることに加え、演習で講師と接する時間もしっかりあるのでわからない点や不安なことも直接質問することもできます。 また、介護職のキャリアパスにおいて、介護福祉士実務者研修や国家資格の介護福祉士など、さらに上位の資格を取得するにも、介護職員初任者研修が入門資格となります。 その他にも、今や日本は高齢化社会と言われていますが、2025年には団塊の世代が75歳以上になることや、国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という超高齢化社会へと近づきます。それに伴い、介護職のニーズが高まることは今以上となるでしょう。

介護職員初任者研修の取得方法

介護職員初任者研修講座は独学で取得することはできません。 資格を取得する方法は2つあり、通学して取得する方法(スクールに通う)と通信講座+通学講座を併用して取得する方法があります。 通学の場合、 講座を開講しているスクールに通学することが必要で、そのスクールはさまざまなコースを設けているのが特長です。

介護技術を勉強する実技研修があるため、通信講座のみでの取得は不可能となっており、通信講座がメインの場合でも、何日かはスクーリングを行わなければ研修課程を修了することはできません。 資格取得に必要な130時間の研修のうち 通信学習の上限は40.5時間 なので、通学(スクーリング)と通信学習を併用して受講します。また、通信学習の部分は自宅で受講することができます。

介護職員初任者研は、週3~4日開講のコースであれば最短約1ヶ月で資格取得することも可能で、土日開講の通学や通信コースでも2~3ヶ月程度で資格取得もできるでしょう。

実技試験がある場合も!?

全課程修了後には、約1時間の筆記試験を受け合格しなければ最終的に資格を取得することができません。この試験問題は、各スクールに任されていて異なります。基本的には筆記試験ですが、スクールによっては実技試験を実施している所もあり、研修中に勉強した実技、車椅子移動や体位交換、ベッドメイキングなどの試験がある場合もあります。しかし、筆記試験も実技試験も研修中に学んだことが出されるので、試験のための勉強が特別必要というわけではなく筆記試験も実技試験も研修内容を復習しておくと合格できる内容となっています。

まとめ

介護職員初任者研修の有資格者は、介護の現場で幅広く活躍することができます。資格が無い時と比べて勤務先の候補も広がることから、複数の職場の中からご自分に合った職場を探すことも可能となります。