介護職は複数の資格が能力ごとに位置づけられており、実務を重ねて次の資格を目指す方が多くいます。働きながら上級の資格を取得するにはどうすれば良いでしょうか。
この記事では介護福祉士になるための「介護福祉士実務者研修」と、受験対策について紹介します。
介護士資格の位置づけ
経験がなくても取得できる資格のひとつに、介護職員初任者研修があります。もうひとつが介護福祉士実務者研修で、基本的な介護提供能力の修得を目的としています。
その最高位に位置付けられているのが、国家資格である介護福祉士となっています。
介護福祉士の前に「実務者研修」
実務者研修は基本的スキルがあると前提したカリキュラムになっています。未経験の方は初任者研修で最低限の基礎知識を学んだのち、実務経験を重ねながら受講することをおすすめします。
初任者研修など他の介護資格があれば、受講時間や受講料が一部免除されます。
初任者研修は9科目130時間の受講であるのに対し、実務者研修は20科目450時間。受講料はスクールによって異なり、無資格の場合で10〜15万円程度。
自治体や企業で金額は異なりますが、返済が免除される受講資金貸付制度やキャッシュバックなどもあります。
資格取得のスクールは全国各地に数多くあり、自分のペースで働きながら受講できます。自宅学習と6〜9回の通学が一般的で、カリキュラムの一部を通信講座やオンラインのWeb受講できるスクールもあります。
その場合は、グループワークや演習の時には通学する必要があります。
受講前に職場の理解を得ておく必要もあります。学習と実務を両立するため、シフト調整などの相談ができる環境を整えることが大切になります。
スクール側に対しても同様で、受講できなくなった時の振替受講や期間延長制度などの事前の確認が大切です。
この資格では試験の義務はなく、カリキュラムを修了した際に「実務者研修修了証明書」が交付されます。修了前の「実務者研修修了見込証明書」でも、介護福祉士の受験が可能になります。
受講時期は介護福祉士の試験日程に合わせて設定することが大切になっています。
働きながら取得するメリット
学習したことを実務で活かすことで、知識や技術が身に付きやすいとされています。介護福祉士の受験資格である「実務経験3年以上」を満たしつつ、自分の通いやすい場所で受講することが可能になります。つまり受講はいつ開始してもよいと言えるでしょう。
介護福祉士の国家試験対策
実務者研修と同様にスクールで受講する方が多く、国家試験の合格を目指す講座が数多くあります。通信講座やWeb講座では模擬試験なども含めて1日完結のものもあれば、4〜10回程度のコースもあります。
講座内容としては過去問題を解きながら、出題傾向を知ることに重点が置かれています。
まとめ
実務者研修を修了することで、国家資格である介護福祉士の受験準備ができると言っても過言ではありません。働きながら上級の資格を取得するメリットやデメリットも考慮して、無理なく学習できる環境整備が大切だと言えます。
介護福祉士になるために、自分に合った学習法を選択することも大切と言えるでしょう。
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