介護福祉士資格の受験対策・「今から間に合う」と言い切れる目安とは

介護分野の国家資格に位置付けられる介護福祉士。現場における中心的役割を果たす、その資格取得を目指しておられる方々は少なくないと言えるでしょう。
では、その資格を取得するための受験対策として、「今から間に合う」と言える時期はいつごろと言えるのでしょうか?

介護福祉士になるまでの道程

国家資格である介護福祉士は、その受験資格を得るにも条件が定められています。それは概ね、介護現場で働きながら受験資格を得るコースと、福祉系の学校を卒業するコースの2通りに分かれます。

働きながら介護福祉士を目指すルートでは、3年以上の実務経験と、受験の前段階に相当する研修の修了が満たすべき条件となります。

福祉系学校の教育カリキュラムを受けるルートには、高校卒業後に介護の養成施設で学ぶ方法と、高校の段階で福祉系の学校へ進む方法の2通りが挙げられます。
福祉系高校のルートでは受験の際、筆記試験にプラスして実技試験も実施されますが、卒業後に介護技術講習を修了していれば実技試験が免除されます。

試験科目

国家試験では、筆記と実技の2種類に取り組むことになります。ですが実務経験・介護職養成機関・福祉系高校卒業後に介護技術講習を履修済みなど、一定の条件を満たしている場合には、実技試験は実施されません。対して筆記試験は、全ての受験者に実施されることとなります。

筆記試験で問われる分野は、次に挙げる4つの領域です。

▽人間と社会:介護の基本理念とも言える、人間の尊厳と自立に関する事項や、人間関係とコミュニケーションの基礎や技法について問われます。
また、介護を取り巻く社会の在り方や福祉制度に関する事柄も含まれます。

▽介護:実務的内容について問われる領域に該当します。基本的事項、チーム内のコミュニケーション技術、生活支援に関するノウハウ、アセスメントから評価に至るまでの介護過程について問われます。

▽心と身体の仕組み:人間の発達成長や老化、認知症や障害への理解、その他心と身体に関する事項が問われます。

▽医療的ケア:介護現場で直面し得る医療措置や、喀痰吸引・経管栄養に関する事項について出題されます。

合格ラインと言える期間・時間はどのくらいか

試験にパスした方々は概ね、勉強時間について毎日2~3時間を3ヶ月~半年に渡って継続してきたケースが多く見られるとされています。
そこから類推すると、合格するために要する勉強時間は180~540時間と導き出せます。

日々の業務による疲弊のため勉強に2~3時間を割り当てることが困難な場合は、期間を長くとり短時間勉強を行うことでも対応できると言えるでしょう。

学習期間を長く設定してしまうと、途中でやる気が失せてしまうという懸念があります。その対策としては、計画を立てて勉強に取り組むことが有効です。
一定期間ごとに模擬試験を設定するなど、モチベーションを維持するスケジュール設定としていれば、倦怠感を避けながら受験当日を迎えることができるでしょう。

また、他の資格試験にも共通する点ですが、余りにも短期間に詰め込み的学習を行う方法はお勧めできません。試験で扱われる分野は、介護福祉士の職責を担う上で欠かせない知識やノウハウに立脚しています。
その部分が試験終了後すぐ忘れてしまうような付け焼刃的な身に付け方になってしまっては、いざ介護福祉士となった際、負担増加や業務困難といった状態に陥ることでしょう。

受験勉強を通して培われる知識やノウハウは、合格のための一時的なものではなく、将来的にも有用であるという意識を持って取り組むことが肝要です。

まとめ

以上のように、介護福祉士の資格試験について、今からでも間に合うと言える受験対策開始時期は、受験日までに合格ラインの勉強時間を確保できる期間であることを見てまいりました。
受験勉強期間は職務に対応できる実力を獲得するための期間であると捉え、自分に適したスケジュールで確実に知識・ノウハウを定着させていくことが、将来的にも有効な取り組み方と言えます。

2件のコメント

コメントありがとうございます!私が実践している方法としては、文章を音読しながらするといいです。また定期的に復習するのも大事ですね!

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