一口に褥瘡の予防と言っても、症状の度合いによって対処方法は異なってきます。褥瘡にはさまざまな病態・病期があるので、それぞれに合った予防や治療が必要なのです。
今回は、褥瘡の予防と乾燥に対するスキンケアについて紹介しましょう。
湿潤環境で治す見解について
キズの治療方法に対しては、以前までは乾燥させた方が良いと言う見解でしたので、キズに対して、ドライヤーなどで乾かしたり、消毒した後にガーゼを当てる事で乾燥させたりしていました。
しかし、医療データによって、キズは湿潤環境で治す方が、早く治る事が証明されたのです。
何故ならば、創部の滲出液には各種の細胞増殖因子が豊富に含まれている為に、滲出液が除去されない場合には、真皮側の線維芽細胞やコラーゲンの増生が起こる事により、良性の肉芽組織が形成されて、皮膚を形成する役目が順調に行われるのです。
つまり、創表面における表皮が形成されて治りやすくなっていくのです。
皮膚を清潔に保ち、乾燥から守る褥瘡のスキンケア
スキンケアは、褥瘡の乾燥する事から予防する為の行いです。皮膚を健康な状態に保つために皮膚を清潔にする事が褥瘡の乾燥する事に対して、予防する効果を生む事になるのです。
「湿潤環境で治す見解」からも理解できるように、褥瘡は湿潤環境を保持する為のスキンケアが求められます。
褥瘡(床ずれ)がない部分の体の洗い方
洗い方については、弱酸性の石鹸やボディソープを、専用のタオルやスポンジで、よく泡立ててから、ソフトなタッチで患部を刺激しないように洗うようにします。
洗い残しがないように、人肌のぬるま湯で綺麗に洗い流す事です。
体が洗えない場合の処置
場合によっては、お風呂に直接入る事を禁じられる事もあります。そのような場合には、柔らかめのタオルを使用して、患部を刺激しないように十分に注意して下さい。
また、蒸しタオルで体をふく事も有効な手段になります。温かい蒸しタオルを使用する場合には、直接患部に当たらないように注意しながら丁寧に体を拭く事が必要です。
体の水分の拭き取りの注意
清潔な乾燥したタオルで、優しく丁寧に水分を拭き取りましょう。褥瘡の患部は、湿潤環境が必要ですが、それ以外の部分は雑菌の繁殖を防ぐ意味でも、きれいに水分を拭きとる事です。
スキンケアは、綺麗に保つ事と湿潤環境を守る事が重要なのです。
まとめ
乾燥した皮膚は汗や尿など、衣類の接触や圧迫によって、褥瘡の清潔に保てない事に注意しなければならないのです。褥瘡の予防と乾燥に対するスキンケアを正しく学んで、予防する事が大事なのです。
また褥瘡ケアには、効率的な予防・改善を期待できる、Relafeelの併用も検討する事をお勧めします。