褥瘡の傷になった場合、深達度によって穴があきます。酷くなればその周りに壊死組織がでてきます。消毒などの処置だけでは治癒できなくなり、デブリードマン(切開)などでその壊死組織を取り除き新しい肉芽を形成させ皮膚の再生をはかります。今回は、褥瘡が発生している皮膚について肉芽形成を調べていきたいと思います。
褥瘡の傷とは?
皮膚が弱い寝たきりのお年寄りや下半身などに神経が通わない障がい者や何かしらの疾患(糖尿病、うっ血性心不全、骨盤骨折、脳血管疾患、慢性閉塞性肺疾患)持ちの方などに多く発生する傾向があります。
多くは皮膚が長時間何かしらの圧迫で、その個所の血流が悪くなり発生します。例えば、座位なら椅子寝ている間には、ベッドなど皮膚と触れている時間が長時間になればなるほど、その箇所を動かさなければ血流が悪くなり傷になっていきます。骨が突起している箇所は、身体的に皮膚が薄いので、褥瘡が発生する場合その部位に多く見られる傾向にあります。
傷の程度
上記でも説明した通り、寝たきりの状態の人や障がい者だけに発生する病気ではないので、体位変換やプッシュアップだけで治癒が見込めるとは限りません。皮膚が弱くなっていれば、何かしらの疾患で治りにくく酷くなる可能性もあります。
この場合、体の傷にも深達度があり(表皮、真皮、皮下脂肪、筋肉、骨)と大きく広がれば広がるほど酷くなり、治癒をするにも時間も大分かかります。表皮や真皮までは、まだ深達度もなく傷になっていても、体位変換による圧の緩和とドレッシング材などでしっかり処置をすればまだ治癒が見込めますが、皮下脂肪あたりになると深達度は深く穴が開いている状態になります。この状態では、もはやドレッシング材などでは処置はできない状態になり、傷の肉を盛り上げる方法を模索しなければいけません。
肉芽形成
穴が開くほどの褥瘡なら、傷の周りには壊死組織なども見て取れると思います。この腐れている壊死組織を取り除き、綺麗な肉芽をみせないと肉ももりあがっていきません。デブリードマン(切開)とプロメライン軟膏(タンパク分解酵素)などを使用して、壊死組織を取り除いていきます。
壊死組織を始めて除去して肉芽形成の段階になります。アクトシン軟膏やプロスタンディン軟膏などを用いて、肉芽を形成していきます。あまりにも傷が大きければ、肉を盛り上げるだけではなく皮膚移植の手術なども検討しなければいけません。
まとめ
傷の深達度が深ければ、自宅で処置をすることはありません。必ず医師の判断の基処置が行われるはずです。自身では、しっかりバランスの良い食事をとり安静を心掛けるのが早期の治癒につながるはずです。
褥瘡ケアには、効率的な予防・改善を期待できる、Relafeelの併用も検討することをお勧めします。