介護福祉士国家試験を受けるための最初のスタートを切るためには、まずそのスタート地点と、自分が介護福祉士への道をどうたどっていくのか決める必要があります。ここでは、介護福祉士の一つのルートである「実務経験ルート」とそれに伴う在職証明(実務経験証明書)について、まとめてみました。
■実務経験が必要かは、どの道でいくのかで決まる!
介護福祉士への受験の道は、さまざまで「福祉系高校からのルート」「養成施設ルート」そしてもっとも一般的なのが「実務経験ルート」です。この実務経験ルートでは3年以上勤務していれば受験を得られるのですが、下記のように細かく定められています。
実務経験でのルートでは、
・3年(1095日)以上の従業期間
・仕事に従事した日数が540日以上
が必要となります。
この従業期間ですが、なにか病気にかかって休んでいたり、育児のために休んだ場合であっても、勤務している所に籍があるのであれば「従業期間」とみなされます。そして、パートなどの介護業務で短時間での勤務である場合であっても「1日」として扱われます。しかし、有給休暇や出張などであった場合には実際に介護の業務に関わったとみなされず、仕事に従事した日数としてカウントされないこととなっています。
また、勤務先が複数ある場合には通算して規定を満たしていれば受験資格を得ることができますので、確認してみましょう。もし実務経験が足りていなくても、受験日までに日数を満たすことができるのであれば「実務経験見込み」として受験の申込みをすることができますので、その点も安心してください。
この実務経験の証明書は、事務所や所属していた施設などで「従事日数内訳証明書」や「実務経験証明書」を書いてもらい、これらを出願するときに申込書に送付します。こちらの証明書には、責任者の記入と押印が必要であるため、手続きの際に時間がかかるといった事も考えられますので、早めに実務経験証明書の準備をした方がいいでしょう。
また、実務経験の範囲として
・高齢者分野
・児童分野
・障害者分野
など、それぞれの分野で対象になる施設等が決まっていますので、事前に確認しましょう。
■早めに申請をしよう!
自分の勤務先に実務経験証明書を提出したとしても、早くて1週間は待たなければいけないと考えた方がいいです。それでも良いほうで、例えばパートやアルバイトでの勤務があった場合には、さまざまなこと(早退や勤務変更、時給計算)を事務の人がすべて調べないといけないため大変時間がかかることでしょう。このように、実務経験証明書を1か月以上待たされた人というのもいるようなので、早めに準備はしておきましょう。