血流障害とはどのような状態?発症しやすい病気とは?

血管の壁が硬くなったり、血管が細く狭くなることで血液の流れが滞っている状態を血流障害と言います。

血流障害になると、手先や足先などまで血液が行き届かないことで酸素や栄養不足となって運動をすると足に痛みを感じ、ひどくなると壊疽する場合もあります。

血流障害を起こしやすい病気

患っている疾患によっては血流障害を起こしやすい状態になっているかもしれません。

例えば高血圧、脂質異常症、糖尿病などがあげられますが、他にも喫煙なども血流障害を引き起こす原因となります。
・動脈の血流障害を起こす原因

血管の動脈硬化による閉塞性動脈硬化症や末梢動脈疾患、血管の炎症による閉塞性血栓性血管炎などは動脈の血流障害の原因となります。他にも膠原病などがあげられます。

また、不整脈などで血のかたまりができ足の動脈に詰まる場合もあります。
・静脈の血流障害を起こす原因

静脈血栓症、下肢静脈瘤、静脈炎などにより静脈の血流障害を起こします。

もしかして血流障害?疑われる症状は?

例えば動脈の血流障害を起こす原因となる閉塞性動脈硬化症の場合、最初は無症状ですが次第にしびれや冷えを感じるようになります。

さらに進行すると歩行の際に下肢の痛みを感じ、休憩すると楽になるといった間欠性跛行という状態になります。

そのうち安静にしているのに疼痛を感じるようになり、潰瘍や壊疽へ進行します。

血流障害の症状の現れ方

軽度の血流障害でれば肩こりや冷え、疲労感などが主な症状となって現れます。

しかし症状が進行すれば、痛みから潰瘍、そして壊死という順番をたどることになります。

動脈は拡張や収縮を繰り返しています。動脈が細くなった状態が続くと血液の流れは当然悪くなり、手足の先の組織が貧血状態になります。

この貧血状態が長く続けば組織は機能を失って壊死してしまいます。表面が黒くなる状態がさらに進行すると、剥がれ落ちて指を失うということもあります。

血流障害は痛みがある?

動脈が収縮するとそれに伴う痛みを感じることがあります。

壊死の一歩手前の状態の場合、この痛みを強くする物質が周囲に広がるためそれによってさらに動脈を収縮させてしまいます。

そうなると痛みはますます強くなるという悪循環の状態に陥ります。

健康を維持するために血流障害の改善を

血流障害は体内の酵素の働きを低下させます。酵素は細胞を代謝、合成、分解するという大切な役割を担っています。

酵素が最も活発に機能するのは人の体温が37℃の状態です。血流障害で体が冷えていれば正常に働かなくなります。

酵素の働きが低下すると、抵抗力が弱まりウイルスに感染しやすくなったり、がん細胞が発生しやすくなったり、抗酸化機能が働かなくなるという状態で老化を早めます。

体が健康でいるためには血流を正常にすることはとても大切なことなのです。