寝たきりを余儀なくされる方(高齢者や障がい者、下半身麻痺の症状がある方)などが気を付けなければいけないのが、褥瘡(じょくそう)です。どこかしらの部位に圧がかかり、圧迫した場所の血流が悪くなり、皮膚の一部が赤い色味(発赤)をおびて、腫れたり傷になってしまうことが、褥瘡発生の原因となります。今回は褥瘡発生予防のため、血の循環を良くする方法を考察していきます。
■血行不良を緩和させる
寝たきりの方と移乗し車椅子に乗れる方では、血行不良緩和の方法も違ってきます。それぞれのベストの緩和方法を考察してみましょう。
◎寝たきりの方
寝たきりの方は、介護がどれだけ必要かによって変わってきます。ベッド上で起き上がれる程度の方なら、とにかく体位変換を交互におこないます。病院や施設なら体位変換の時間は、2時間~4時間程度になります。意識できるなら自身で気が付いたときに、体を動かす努力をしましょう。
介護が必要な方なら、必要時間に応じ身体を動かしてあげてください。高齢者の方は身体をあまり動かすと痛がる方もいるので、その場合はクッションなどを取り入れて、身体を浮かすことで血行不良が緩和され褥瘡になりにくくなります。
また自身で車いすへの移乗ができなくても、施設関係者や介護をされる方が車椅子に移乗させてあげることで、プッシュアップの要領で血行不良は緩和されます。車椅子に乗った状態で身体を動かせない方もいるので、車椅子と身体の間にクッションなどを挟み、身体を交互に傾けたりするのも血流促進に効果的です。
◎車椅子の方
障がいの程度にもよりますが、脊髄損傷や頸椎損傷の方など、それ以外ならお年寄りなど車椅子に乗る方の状態は様々です。
バイク事故や仕事最中の事故などが原因で脊髄損傷になられた方が多いようです。大体、おへそから下の感覚がないので車椅子に座ると、臀部などの圧迫が多くその部位の血行がかなり悪くなる傾向があります。
上記でも述べましたが、血行を良くするため意識的に時間を決めて、プッシュアップをおこない血液の循環を良くします。
頸椎損傷の方などは主に胸や、重度になると首から下の感覚がなく、車椅子以外に電動車いすなどに乗る方も多くいます。車椅子や電動車いすは、クッションを利用し血行不良を緩和します。車いすに長時間乗るのを避け、数時間おきにベッドに移乗し、横たわるのも血流促進には効果的です。
■入浴効果
血流の循環がかなり良くなる効果的な方法です。お風呂へ入るのであれば、浴槽に浸かるだけでも血行は良くなります。気になる部位に直にシャワーを当てるのも効果があります。全身浴が困難な方は、半身浴でもかなり効果的です。
褥瘡ケアには効率的な予防・改善を期待できる、Relafeelの併用も検討することをお勧めします。