みなさんは、デブリードマンという言葉を聞いたことがありますか? デブリードマンとは人の名前ではありません。今回はそのデブリードマンについて説明していきます。
■デブリードマンとは
デブリードマン、これは医療の世界でよく聞く言葉です。デブリードマン、またはデブリートメント、そしてデブリと呼ばれる処置方法は、汚染や感染が酷い状態の外傷の開放骨折で施される処置の方法です。
また、デブリードマンはフランス語で切開という意味であります。汚染や感染で死んでしまった組織を除去して、創傷処置を行い清潔にする方法です。壊死してしまった組織をそのままにしてしまうと、他の組織にまで広がっていくので治療が遅くなってしまいます。そのため、死んでいる組織を取り除くことにより、その感染を防ぐことが出来ます。
■どのような処置に使われるのか
デブリードマンは、主に5つの処置に使用されます。
・自己融解作用活用方法で閉鎖性ドレッシング法にコロイド材を使用
・機械的(超音波洗浄、ウェットドライ・ドレッシング法、水治療法、高圧洗浄)な処置
・解酵素蛋白にブロメライン軟膏で創傷処理する方法
・外科的な方法
・生物学的方法(ウジの場合)
褥瘡による感染症状や炎症が見られる箇所には、早い段階でデブリードマンが使われています。壊死状態の組織の除去で最も効率が良いからです。損傷個所に作られる滲出液や膿痕は、感染範囲の拡大や感染症が全身に及ぶため、早い段階でのデブリードマンが必要になってくるのです。
■デブリードマンによる効果
早い段階でのデブリードマン処置を行えば、開放骨折や重度の褥瘡(床ずれ)に効果を発揮し、早期回復や治療速度の向上が望めます。
死んでしまった組織をそのままにしてくと、感染の拡大につながりますし、重症化することは目に見えています。除去する方法とタイミングを計り、肉芽細胞を育てることにより早く褥瘡(床ずれ)を早期回復へと向かわせることが、結果として感染の拡大や感染症も防ぐことが出来る。デブリードマンによる効果は褥瘡治療の現場において、とても大きなものであるといっていいでしょう。
■早期決断をして回復を早めよう
デブリードマンによる効果はいかがだったでしょうか? 褥瘡(床ずれ)や開放骨折になると治療が長引いて痛い思いも続きます。死んでしまった組織からの感染の拡大や、全身に渡る感染症は命の危険さえ伴います。デブリードマンという処置の方法を検討することで、長引く治療も早く回復することが見込めるというわけです。
もちろん、本質的にはデブリードマン処置に至る前に、十分な褥瘡ケアで重症化を未然に防ぐことが大切です。効率的な褥瘡予防・改善を期待できる、Relafeelの利用も検討ください。