敗血症とは 発症原因と治療期間について

敗血症という症状を聞いたことがあるでしょうか。日常的に発症しうる感染症の病原菌やウイルスに感染し、その感染源が血液に入りこんで全身に増え広がることで、身体が重篤な状態になった状態を指します。

敗血症というのは、まず、身体に影響を及ぼすような感染症を発症することから始まります。感染による諸症状の治療を行っている途中に、ある共通した症状が現れます。
初期症状を見逃さず、安静にしながら早急にケアする事で、治療期間も比較的短く完治することができますが、ケアの初動が遅くなると他の臓器への影響や集中治療が必要になり、ひいては死に至る可能性もあります。軽視できない深刻な症状です。

 
○敗血症発症の原因は
流行性ウイルスや細菌感染によって、それぞれの症状が異なりますが、主に肺炎などの呼吸器感染症や、腹膜炎等の炎症反応、腎盂腎炎等の尿路感染症、黄色ブドウ球菌があげられます。
褥瘡ケアを行う寝たきりの患者や高齢者は、創傷部分の感染が原因となって、血流にのって全身に菌がまん延し敗血症を起こすリスクがあるため、創傷部分の処置と同様に、全身症状の観察が大切です。

 
○敗血症発症までの期間は
病原ウイルスが体内に侵入し感染症を起こしたら、そのウイルスを退治するために抗生物質の投与をして治療を行います。投与した抗生物質の効果が認められれば、早い段階で感染症そのものの完治につながります。
しかし、感染した事に気付くのが遅く、自己判断をして経過を見たり病院受診をせずに抗生物質投与が遅くなったりすれば、その間に体内で感染が進み血液に感染ウイルスが侵入してしまいかねません。

 
●全身症状が現れたら治療期間は長くなる
全身症状が現れたら、他の臓器にも感染した血流が流れ込み、臓器不全等合併症を引き起こす可能性もあります。
このような重篤状態になってしまうと、数週間または数ヶ月の治療期間が必要な場合があります。同時に臓器の機能が失われて、以後合併症を抱えた身体状態になる事もあります。

 
○敗血症の症状
感染症は、それぞれに特徴的な症状が現れますが、敗血症状態になると、40度を超えるような高い熱が出て、風邪症状に似た震え(悪寒)が起こります。更に血圧が低下し、意識障害があれば、敗血性ショック症状を疑い早急な処置が必要です。
敗血症の治療期間は、そもそも敗血症の元となる感染症巣を特定するまでの時間に依ります。特に、褥瘡ケアを行っている入院患者は、創傷部の複数感染源からウイルスや細菌に感染する事も考えられるため、敗血症の原因菌を特定するまでに時間がかかる場合もあります。
すると、必然的に敗血症の治療期間も延びてしまい、身体の重篤危険性も高まる事になります。