血行を良くする ツボを推して健康的な体作りを

体中には、身体機能を回復し、改善することができるツボが2000以上も点在していると言われます。ただし、ツボの一つひとつを覚えることは到底できないでしょう。もちろんそれぞれに効能はありますが、一つのツボでも複数の症状を緩和する効果があります。

ツボを押すと気持ち良いと感じるでしょう。これは、東洋医学的に「気(生命エネルギー)が良くなる」ことを意味します。体の状態の善し悪しは、すべてこれらの気の変化がもたらすとされ、ツボを押して気持ち良ければ気の流れも良くなり、血行が良くなります。

○ツボの押し方に注意
凝ったところや、押して違和感を覚えるツボは、ついつい強く推したくなります。マッサージが好きな人や、肩コリがひどい人は特に、刺激が強いほど効いているという風に勘違いをしてしまいがちです。

しかし、単純に強く押せばいいというものではありません。それぞれのツボに合わせた押し方や加減がありますので、注意しましょう。
また、過度に強い押し方をすると、周辺の毛細血管の血流阻害を起こしてしまいます。基本は指をツボに対して垂直に置き、爪を立てずに指の腹で押すようにします。

●指圧のタイミングも重要
ツボを押す呼吸やタイミングも押し方と同様にとても大切です。3秒数える間に徐々に圧を上げ、7秒まで息を止めて力をキープします。10秒までに息を吐きながら徐々に戻していくというゆっくりとしたペースと力加減で、呼吸を意識しながら行いましょう。

○体の血行を良くして冷えを解消するツボ
血行が悪く、冷え症になりやすい女性に特に効果が高いと言われるツボが、腰側ウエストより下の部分に当たる大腸愈というツボです。女性には胎盤内臓器があり、月経が起こることで体内の冷えを引き起こしやすいと言われます。

この大腸愈は、自分でツボ部分に親指が来るように腰に手を当てて、呼吸を整えながら10秒かけてゆっくりと圧を掛けます。親指で押しづらい時には、大腸愈の付近にゴルフボールをあて、手のひらでころころと転がすようにすると指圧と同じような刺激を与えることができます。

○足・手にもある血行促進のツボ
多くの効能が期待できると言われる三陰交というツボは、足内くるぶしか指幅4本分上の、すね骨の後ろ側にあるくぼみ部分に位置します。このツボをイタ気持ちいい程度に刺激しましょう。

そして、手軽に行えるのが手首に向かって手小指境目(薬指と小指の股)の延長にある、陽池を押す方法です。少し痛いと感じるほどの圧を3秒間隔で押したり緩めたり繰り返します。

ツボを押すと冷えを改善し、血行を良くすることができます。指の腹で気持ちいいと感じる程度に圧を掛けるというのがポイントです。