毎日の何気ない行動ひとつひとつに、血行を悪くしてしまう原因が隠れているかもしれないということをご存知ですか。
例えば、若者だけでなく、年代を問わず普及しているスマートフォンやタブレットを見る姿勢、パソコンを操作する体勢や読書をするときの格好。これらに共通しているのが「同じ姿勢で長時間過ごす」ですね。
一定時間、集中しながら作業をすると、体がこり固まったような感覚になるでしょう。これは血行が悪くなったことによって起こります。
血行を促進して体のコリをほぐす…。これは慢性的な肩こりに悩む人にとっても同じことが言えるのです。
〇血行が促進される「姿勢」をチェック
肩こりに悩む人の姿勢を見ると、「猫背くせ」があるひとが多いといえます。猫背は、背中の筋肉を常に伸ばした状態になり、肩を前に丸めるような姿勢になります。つねに前のめりのようなスタイルになり、肩甲骨部分にハリが出ます。
背骨をまっすぐにする姿勢を意識しましょう。ただ、胸を過度に張り過ぎると、自然なS字の背骨ラインに逆らい、背中や腰の痛みを起こします。
上半身を腰に乗せるようにイメージしながら、頭頂部と腰骨、くるぶしが一直線になるような姿勢がベストです。
〇姿勢を良くしてこまめに動くだけで肩こりが解消?
体は、正しい姿勢で過ごすだけで血行が良くなります。体の一部が伸ばされた(緊張した)ままになると、その部分の筋肉に流れる血流が少なくなり、冷えを生じます。その冷えが慢性化して固くなった状態が「こり」です。
基礎代謝によって生まれた老廃物も溜まりやすくなり、さらに血流が悪くなるので、まずは姿勢を正し、こまめに体を動かして体の筋肉や筋を刺激しましょう。
筋肉の収縮が刺激となって血流が促進されます。老廃物をためずに血行を促すと体温が上昇するので、冷えやコリを解消することができるのです。
〇肩の緊張をほぐして血行を促進
集中して作業をすると、人は同じ格好で過ごす時間が長くなりがちです。また、スマホやタブレット、読書をする時間が長くなると、あごを前に突き出したような姿勢になりやすく、これが肩と首に負担をかけます。
人間の頭は重く、後頭部を支える首に負担をかける姿勢を続けるのも血行阻害の原因になります。頭を前後左右に動かす、肩甲骨を寄せるようにして肩を開く、両肩を上げ下げする、バンザイをして肩から腕をぐるぐる回す…など、こまめに動かす習慣をつけましょう。
ひどい肩こりによって、目の奥が痛んだり、頭痛、吐き気をもよおす人もいます。肩周辺の筋肉や筋の緊張を解くために、習慣的に体を動かして血行を促進してコリを解消しましょう。