寝たきりの方のカロリー計算

寝たきりの方には、どんな食事療法がいいのか? 寝たきりの方でも高齢者と若者では、大分異なってきます。食事は人間にとって欠かせないものです。規則正しいパランスのとれた食事をとるためには、これまでのその方の食生活や、食習慣の問題点などを考えていかなければなりません。そこで今回は、適正なエネルギー量やバランスの良い食事、規則正しい食事などを考察していきたいと思います。

■日頃どんな食事をとっているのかを考察

常日頃何を食して改善点をさぐっていきます。例えば…

・お腹いっぱいになるまで食べてしまっている?
・甘党や油料理ばかりで、でも野菜はたべない?
・食事時間が不規則すぎている?
・朝食はまったくとらないで、昼や夕食は大食いになっている?

といったことです。日頃、どんな時間にどんな食事をしているかなどを把握し、バランスを考え、減らしたりするだけでもカロリーの摂取制限に大変効果があります。

■1日にどれぐらいエネルギーが必要になるのかを考察

寝たきりでも、年齢や性別、身長や体重、生活活動量、合併症の方などでは、1日にとるエネルギー量が違います。本来寝たきりの方なら在宅か病院かで方法が変わります。病院なら主治医にしたがってエネルギー量を採取してください。在宅なら下記を参考にしてください。

◎生活活動量と必要なエネルギー

・労働の程度
1.完全に寝たきりの高齢者や安静をとらないといけない方
2.重い病気や糖尿患者。無職の高齢者等、日頃部屋内で過ごす人
3.健常者、主婦や教師や医師、運転手など
4.農繁期の農夫や、操業中の漁夫や建設作業員など
5.左官や大工やとび職など

・上記の体重1㎏あたりの必要エネルギー量
1.20Kcal
2.25Kcal
3.30Kcal
4.35Kcal
5.40Kcal

これらの条件から、例えば仮に寝たきりの方の体重が50kgとした場合、2050=1000Kcalとなってきます。

■栄養のバランスを考察

ご自身の好みにより美味しいものばかリを食べていると、支持エネルギーで十分であっても栄養的には偏りのある食事になります。バランスの良い栄養を取り入れるには、淡水化物や、タンパク質、脂質の、三大要素をバランスよくとりいれる事と、ビタミンやミネラルを摂取することは必要になります。

・主な炭水化物(ごはんやパン、めん、芋や果物など)
・タンパク質(肉や魚、大豆製品、牛乳や乳製品など)
・脂質(植物油や他脂肪性食品など)
・ビタミンやミネラル、植物繊維(野菜や海藻、きのこなど)

■まとめ

寝たきりになった方に限った話ではありませんが、食の偏りは、とにかく栄養バランスをくずすだけでなく、褥瘡や違う病気を生み出しかねません。食事内容に気を配りつつ摂取カロリーを把握し、寝たきり状態であったとしても、頑丈な体作りができるよう配慮していきましょう。

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