介護事故の事例を知ることで対策をしよう!

介護の現場では、利用者の移動・移乗や入浴などの業務、ご利用者宅での介護など様々な状況で業務を行うため、経験豊富な介護職員の方であっても介護事故の発生を予測することは困難でしょう。

しかし、介護事故の事例を知ることで起きない事故もあります。

介護事故の事例を知ることで対策ができるようにしましょう。

目次

1.利用者の後ろから声をかけて転倒してしまう事故事例

2.食事介助中、一旦落ち着いたむせ込みが、激しくなる事故事例

3.車いすが石にぶつかりご利用者が転落する事故事例

4.利用者がソファから立ち上がるときに転倒してしまう事故事例

5.タンスの引き出しを引いたはずみで転倒してしまう事故事例

6.利用者が、送迎車のステップを踏みはずし転倒してしまう事故事例

1.利用者の後ろから声をかけて転倒してしまう事故事例

転倒の心配があった利用者の方に対して後ろから声をかけたことで利用者が転倒してしまう事故事例です。これは、高齢者は通常と変わりなく見えても、足腰やバランス感覚は衰え、転倒しやすくなるという認識が不足していたことにより発生したのです。もしくは、転倒する可能性についての情報共有がなされていなかったことにより発生しました。

このような事故を起こさないためにも、常に転倒の危険性があると考え行動しましょう。また、転倒アセスメントシートを作成して申し送り時に情報を共有し、転倒リスクに配慮するようにしましょう。

2.食事介助中、一旦落ち着いたむせ込みが、激しくなる事故事例

誤嚥のリスクを把握しないまま食事を介助したら、むせてしまい落ち着いたと判断して再開するとさらにむせ込みが激しくなる事故事例です。これは大きな事故に繋がる可能性があります。

このようなことがないようにむせ込んだときは、看護師に相談するなど慎重に対応しましょう。また、誤嚥のリスクを意識する必要があるでしょう。

3.車いすが石にぶつかりご利用者が転落する事故事例

石にぶつけた衝撃で前のめりになり、転倒してしまう事故事例です。

このような事故を起こさないために、どんなときでも車いすのハンドクリップをしっかり持って、ゆっくり進むことを心掛けなければなりません。天候の変化や、ご利用者の様子な

ど、突然の事態に慌ててしまいがちですが、つねに落ち着いた行動が大切になります。

4.利用者がソファから立ち上がるときに転倒してしまう事故事例

体を深く沈めて座っていたため、うまく立ち上がれなく転倒してしまう事故事例です。

このような事故を起こさないために、ご利用者の足腰の状態を把握して、立ち上がりにくくないかソファやイスの高さは適切かを確認することが大切になります。

5.タンスの引き出しを引いたはずみで転倒してしまう事故事例

タンスの上段を勢いよく引き出し、後ろ向きに転倒してしまう事故事例です。

このような事故を起こさないために、タンスを背の低いものに変えるなど利用者にあった環境にすることが大切になります。

6.利用者が、送迎車のステップを踏みはずし転倒してしまう事故事例

ご利用者が家族に気を取られ、ステップを踏みはずして転倒してしまう事故事例です。

このような事故を起こさないために、乗降時は、必ずご利用者を見て、お声かけをしてから介助をしましょう。