認知症介護でやってはいけないこと

「病気のせいだと分かっていてもつい感情的になってしまう…」、「どう接すればいいのかわからない」、そんな悩みを不安をお持ちの認知症介護に携わる方は多いのではないでしょうか?
世界保健機関の2012年の報告によると、世界には認知症と診断された方が3,560万人程いるとされています。日本では同じ年に462万人の方が発症していると厚生労働省が報告しています。
では、実際に認知症の方を介護する時に、やってはいけないこととは、どんなことなのでしょうか。

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認知症とは

認知症とは、疾患や病気が原因で脳細胞が死んでしまう、あるいは働きが悪くなってしまい、何らかの障害が起こり生活に支障が出てくる病気です。
発症した際の特徴として、記憶力が衰え、日付や季節、現在地が自身の力では把握出来なくなります。そのため、自ら計画をたてて行動することが困難となるのです。

◎認知症による物忘れと老化による物忘れの相違点

物忘れには、老化によって記憶力が低下する病的ではないものと、生活に支障を起こす病的なものの2種類に分けられます。
例えば、老化による物忘れの場合「朝食に何を食べたか」という様に体験した一部を忘れるだけですが、認知症の場合だと「朝食を食べた」という体験を記憶喪失した様に全て忘れてしまうのです。

認知症検査の際の注意点

検査はなるべく早めに受けるのが大切ですが、本人にきちんと検査する理由を説明したうえで導き方にも注意しましょう。
さらに、その検査結果を聞く時にも本人に大きな衝撃を与えない様に、付き添いの方や介護者は支え方に注意した方が良いでしょう。

認知症の症状が進んだ時の注意点

症状が進むと、同じことや話を何度も繰り返し、身の回りの整理整頓などがうまく出来なくなります。認知症の方が失敗や物忘れをした場合、直ちに指摘して強い口調で怒鳴りつけるのではなく「大丈夫ですよ」と優しく声をかけて不安を取り除く様にしましょう。

認知症の方は言語機能や物事を判断する力が衰えているため、不安や苛立ちが募りやすいので直ちに指摘すると口論になってしまうからです。認知症の方の立場に立って介護しましょう。

周りの人に認知症のことを伝えるべきか

家族に認知症の方がいると、偏見を恐れて周囲には伝えない方がいます。認知症のサポートや理解は徐々に広まってきているものの、周知することで恥ずかしいと思う方もいるようです。

しかし、それでは支援センターにも相談が不可能になり、検査が出来なくなってしまいますし、本人に合った介護支援を受けることも出来ません。
また、受診が遅れると症状が進み、結果的には家族も本人も苦労することになります。伝えることで周囲からのサポートや理解度が深まります。

外を歩き回る行動をとった時の対処法

しばらく一緒に散歩をしながら目的を聞いたうえで、落ち着いたら家に戻りましょう。「トイレや部屋が見つけられない」や「本人がいる場所に居心地が悪く不安やストレスを感じている」など徘徊の理由は人それぞれです。

午前中に散歩や日光浴をさせることで、昼夜逆転の徘徊は収まるでしょう。それから、居場所作りや本人の存在価値や役割をきちんと理解させておくことも大切です。

トイレを失敗した時の対処法

トイレが間に合わず失敗した場合、本人のプライドを傷つけない様に、責めずに片付けましょう。また、失禁を隠したり、便秘になったりトラブルが起こることがあります。
優しく声をかけ着替えの手助けをしましょう。介護の方法としては、トイレまでの行き方を工夫して常に声をかけるように心がけることです。

まとめ

認知症の方が想定外の行動をとったとしても、決して指摘したり責めたりしてはいけません。ちゃんと本人に理由を聞いて、一緒に快適な生活が出来るように工夫して介護することが大切です。
また、隠さずに周囲にも頼ることで介護者のストレスも減らせます。

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