初任者研修と実務者研修、どちらを受けるべきなのか?

初任者研修と実務者研修って違いは何?介護の現場で働くために必要な資格が二つあり、介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修がそれに該当します。
どちらも経験や資格がなくても受験できるため、どれから受験すればよいのか正直言って悩むところでしょう。
しかし、中身を見ると意外と違う点が見受けられます。今回は、実務者研修と初任者研修のうちどちらを受けるべきかを見ていきましょう。

まずは

二つの資格の違いから説明しておきましょう。どちらの資格も経験・資格の有無を問わず、受験することができますが、初任者研修が介護の入門的資格であるのに対し、ある程度の知識が要求されるのが実務者研修です。

介護の仕事の経験が一切ない人の場合は、入り口としては初任者研修の方が、短期間で修了できるので予算や気持ちの上で楽です。

家族の中に高齢者の方がいる場合に十分ケアできる事も考えて、家庭内介護ができるようにしたい、といった方が中心となって受験しています。

選択はどちら

介護の業務については、新米職員を中心とした方や前述の通り高齢者の方がいる場合や、将来的に要介護と認定される高齢予備軍の世代を抱えている家族の方が家庭内での介護を行う際に対応できる方ならば、最初の段階として受けるべき資格は初任者研修です。
それ以外にも介護に興味を持った方が受講できるわけです。

実務者研修については、介護福祉士の受験資格を目指すための研修として位置している資格だと理解しておきましょう。
キャリアアップ目指す方のほか、サービス提供責任者志願の方などといった方々に意欲がある方が資格を望むもので、その知識が全くない方は実務や筆記共々専門的な知識と経験が要求されるための講習です。

教育時間

まずは、初任者研修における教育時間について説明をしておきましょう。基本的には130時間のカリキュラムにより構成され、現場における実技のほかテキストを活用した座学がスクールで学ぶ場合で、通信教育の場合は上限が実質約41時間となり、スクーリングが設定されているため家庭内での学習だけでは修了扱いにはならないと理解しておきましょう。
その後は修了試験を受講し、合格した時点で資格が取得されます。それが初任者研修のカリキュラムです。

続いて実務者研修ですが、こちらも現場内実技と座学ですがトータルで450時間のカリキュラムタイムが設けられています。
それぞれの科目が終了した時点で評価を行う代わりに修了試験(スクールによって異なる)がないのが特徴です。

資格の取得は科目が全部クリアした時点で取得できます。その後の進路については実務経験を3年以上経過した場合は、介護福祉士(国家資格)の受験ができる権利を得られますので、さらなるステップアップが可能です。

結局受けるなら何がいい?

結論から申し上げる形になりますが、初任者研修から受けたほうが無難であるわけです。受験とそれに向けた学習内容などから見て、いきなりのステップアップをするよりも回り道になるでしょうが、無理せずに基礎からコツコツと学習する意味となります。

また、受講料は初任者研修が約70,000円~80,000円であるのに対し、実務者研修は100,000円~150,000円と倍近くになっています。
介護に関する基礎的な知識やスキルをしっかりと学んでから研修を受けてみたいという方にとって、入門的位置づけとなっています。

講座の設定がある学校での受講がほとんどですが、公共職業安定所が開催する求職者支援制度の一つとして設定されていますので、無料で受けられる場合があります。
仕事を探している方は相談してみるのも一つの手です。

まとめ

実務者研修と初任者研修、二つの研修についてどちらを受けるべきなのかお話ししましたが、介護を基礎からじっくり学びたい場合は、初任者研修から受けることをオススメします。
最初から介護福祉士を目指す意識が強いのであれば、実務者研修からチャレンジしてみてもいいかもしれませんね。