介護の現場においてスキルアップするうえで、実務者研修をお考えの方も多いことでしょう。また将来、介護福祉士を目指す方にとっても実務者研修は、介護福祉士国家試験を受験するために必要な研修です。受講には決められた多くの時間や受講費用もかかることですが、実務者研修を修了する課程について、取得後のメリットや受講の流れについてみていきましょう。
■無資格からの実務者研修取得までの流れ
実務者研修の修了には、介護の現場で3年の実務経験を経て450時間の資格取得までのカリュキュラムの受講が決まっています。
今までの現場で培った経験を生かして、より理論的な知識を身に着けて理解を深めるために介護技術や知識、また、客淡吸引や胃ろう管理の技能と実践や医療知識などを学び、仕事へのモチベーションを高めることもでき、本格的に介護を学ぶ研修となります。
下記のカリキュラムは、無資格からの実務者研修の受講科目となります。
・人間の尊厳と自立=(5時間)
・社会の理解Ⅰ、Ⅱ=(35時間)
・介護の基本Ⅰ、Ⅱ=(30時間)
・コミュニケーション技術=(20時間)
・生活支援技術Ⅰ、Ⅱ=(50時間)
・介護過程Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ=(90時間)※Ⅲはスクーリング
・発達と老化の理解Ⅰ、Ⅱ=(30時間)
・認知症の理解Ⅰ、Ⅱ=(30時間)
・障害の理解Ⅰ、Ⅱ=(30時間)
・こころとからだのしくみⅠ、Ⅱ=(80時間)
・医療的ケア=(50時間)
※喀痰吸引・胃ろう・腸ろう管理は、講義とは別に、演習の修了が必要となります。
■保有資格によって受講時間が変わってきます
実務者研修は今現在、保有している資格の種類によっても研修時間が異なり、免除となる受講科目や時間も違ってきます。
例えば、以下の資格保有者は、受講時間が短縮される。
・介護職員初任者研修修了者は、320時間の受講が必要
・ホームヘルパ―1級でしたら95時間の受講が必要
・介護職員基礎研修でしたら50時間の受講が必要
■まとめ
実務者研修取得の流れについて書いてきましたが、いかがでしょうか。介護現場で3年間の実務経験があれば、無資格からでも資格を取得できます。
養成校への通学でも取得可能ですが、約6ヵ月の期間がかかることや費用がかかることも在り、ほとんどの方が働きながらの学ぶことが多いと思います。
実務者研修取得のメリットとして介護福祉士の受験資格を得ることのほかに、サービス提供責任者に就くことが出来る事と、喀痰吸引や胃ろう管理をすることが出来るのが介護現場での知識や技術が身に付くことで最大限活かせることではないでしょうか。