実務者研修免除のあれこれ

新しいキャリアパスとして平成28年度(平成29年1月)介護福祉士の国家試験から、受験資格として実務経験3年に加えて実務者研修の終了が義務付けられました。これまであったホームヘルパー1級や介護職員基礎研修は、平成25年度より実務者研修に統一されました。今回は、実務者研修の免除について解説してみましょう。

■実務者研修は、無資格からでも取得が可能

無資格から実務者研修を修了するためには、通信・通学コースで終了を目指すことが一般的ですが、450時間のカリュキュラムを修了した後、修了試験がありますが、試験を行うかは、各スクールによります。

■実務者研修は保有資格で免除時間が違う

450時間の講習時間が決まっていますが保有している資格で免除時間が変わってきます。

・介護初任者研修(旧・ホームヘルパ2級)=130時間免除(残り320時間受講)
・旧・ホームヘルパー1級=355時間免除(残り95時間の受講)
・介護職員基礎研修=400時間免除(残り50時間の受講)

■実務者研修を安く取得するには?

実務者研修を安く受講したいと思ったならハローワークを利用するとよいでしょう。その受講方法について紹介しましょう。(現在求職活動中の方に限定され受講料は、無料となります)

・ハローワークで求職の申し込みを行います。
・職業相談を受けて、実務者研修の訓練コースを選択します。
・申し込み書を提出した後には、面接試験を受けて合否が決まります。
・晴れて合格すると指定された養成校にて週5日間の授業があり期間は6ヵ月になります。

■介護福祉士実務者研修受講資金貸付制度を利用しょう

ハローワーク以外でも利用できる貸付金制度があります。社会福祉協議会が無利子で実務者研修の受講資金を貸し付けてくれる制度です。
各都道府県によって基準や貸付金の額に(20万円~40万円)と違いはありますが利用するとよいでしょう。

■2年間介護業務に従事すれば返還が免除となる

そして、介護福祉士の資格取得後、県内で2年間介護の業務に従事した場合は、貸付金返還の免除申請手続きを行うことにより、返還が免除されます。(各都道府県によって違いあり)
ただし一定の期間内に介護福祉士の国家試験に合格できなかった場合や、介護業務に就かなかったり、また県外で就職した場合などは免除にならず、貸付金を返還しなければいけません。

■まとめ

ここまで実務者研修の免除についてみてきましたが、最短で実務者研修を取得するためには、旧、ホームヘルパーなどの資格を保有していると履修科目が免除されることがお分かりになりましたでしょうか。
実務者研修を修了していると喀痰吸引。胃ろう管理の取得講習なども受講でき、また、サービス提供責任者の仕事にも就くことが出来ますので、給料アップにもつながります。
そして、何といっても介護福祉士の国家試験の受験資格を得ることができますので、上級資格のステップアップに向けて頑張っていただければ幸いです。