作業療法士の副業は可能か?そして、副業としての作業療法士

近年、注目集める国家資格の一つである作業療法士(Occupational Therapistを略してOT)は、病気やケガをしたり精神的に落ち込んだりした人に対して、日常生活の中の作業を通して、身体と心のリハビリテーションを行う事で健康な生活を取り戻す専門家です。

活躍の場も広く、福祉・介護などの現場で活躍しています。病院のほかに、介護施設、児童福祉施設、特別支援学級などでも働いており、資格取得者の就職率は一説には100%とも言われています。

■作業療法士になるには

国家資格である作業療法士の受験資格を得る為には、指定された作業療法士の学校で3年以上学び、所定の過程を修了する必要があります。
従って通信講座の受講だけでは資格を取得することはできません。

現在働いている方で、作業療法士へ転職したいと考えている方は、昼間は現在の職場で働き、夜間に指定の学校に通うという形になると思われます。

作業療法士の学校では、夜間課程の学生も実習は昼間の時間帯に行われます。昼間の実習の期間は、長ければ8週間ほどになる為、その時間確保するため、現在の勤め先の理解と協力が必要不可欠となります。社会人が働きながら作業療法士の資格を取得できるかどうかはそのあたりに掛かっていると言えそうです。

■作業療法士の賃金

賃金 (約) ※正社員の場合
月給:28万円
賞与:70万円
年収:407万円

平均値は上記の様になっています。(平成28年 厚生労働省調べ)
他業種と比較して、性別による給与格差は比較的小さい様です。

アルバイトの作業療法士として働く場合、職場によって異なりますが、時給1,500円~2,000円程の場合が多い様です。

■作業療法士の勤務状況

作業療法士の勤務先となる施設などは、病院か、その他福祉・介護施設などがあります。

病院の場合、週休2日のシフト制になっているケースが多く、日曜日+平日1日の週二日間が休みというところが多い様です。

福祉施設の場合、原則、土日休みとなっている施設が多い様です。

※また、作業療法士の場合、看護師などと異なり、夜勤はない職場がほとんどです。

■まとめ

いかがでしたでしょうか? 今回は『作業療法士の副業は可能か?そして、副業としての作業療法士』と題してお送りしてきました。

結論から言うと、副業として、(アルバイトとして)作業療法士の仕事をすることは可能です。しかし、希望通りのシフト休がもらえるとは限らないので、注意が必要です。また、昼間だけ作業療法士として働き、夜間他の仕事をするということを考えている方もおられるかもしれませんが、自身のライフワークバランスに注意を払い、そしてなにより患者さん、利用者さんとの触れ合いに支障をきたさないか十二分に検討することが必要です。

作業療法士の資格取得者の就職率は100%に近く、賃金も全業種の中で中位に位置しています。今後も安定して長く働ける職場であることを考えると、作業療法士として働きながら副業を行うよりは、作業療法士を本業とし、休みの日や時間はしっかりと休息をとってリフレッシュし、次の出勤に備えるという働き方の方が良いかもしれませんね