実務者研修と必要な受講期間

実務者研修は、医療機関や介護施設ではよく耳にする言葉だと思います。高齢化が進み、お年寄りや障害者が増えていく中で介護の必要性が重視されています。実務者研修は介護福祉士の資格取得に受講が義務化された研修です。今回は、実務者研修の受講期間について調べて行きましょう。

■実務者研修受講形態と受講期間

介護職のキヤリアスタートとなる、介護職員初任者研修は約1か月の受講期間で取得可能ですが、介護福祉士の受験資格取得に必要となる実務者研修は、約4~6ヶ月間受講しなければいけません。

■無資格で実務者研修を習得する際の期間と受講形態

実務者研修は介護関連の資格がなくても取得することが可能です。そのため初任者研修の受講が必須なわけではありません。

【受講期間】
・全研修450時間・約6か月
【受講形態】
・受講科目:19科目(405時間)
・実技:受講(45時間)+実技(12~14時間程度)

初任者研修を修了している場合、実務者研修自体の受講期間を短縮することが可能ですが、それでもトータルでの受講期間は6ヶ月となります。

■法改正による実務者研修の受講期間の短縮

平成28年3月31日以前は保有している資格により、受講時間や受講期間は規定されていました。平成28年年度の法改正により平成28年4月1日以降、実務者研修の受講期間が次のように短縮されましたので、所持資格によって実務者研修の修了取得資格が変わっています。

無資格:実務者研修の資格取得までの期間6ヶ月
ホームヘルパー2級:実務者研修の資格取得までの期間最短4ヶ月
介護職員初任者研修:実務者研修の資格取得までの期間最短4ヶ月
ホームヘルパー1級:実務者研修の資格取得までの期間最短2ヶ月
介護職員基礎研修:実務者研修の資格取得までの期間最短1ヶ月

■最短で取得可能な学習コース!

無資格者の実務者研修の受講終了までは450時間となっています。実務者研修の学校や養成施設での受講期間は次のようになっています。

①昼間コースの場合は学科受講(7~8日)+実技(2~3日)で合計9~11日
②夜間コースでは倍の18~22日

学校や養成施設で最短で取得するには、受講時間によって異なってきますので最短で取得するには、昼間コース受講するのが近道ですが、この場合仕事をしながら受講するのは難しくなります。

夜間コースであれば、日中働きながら受講することも可能ですが、どうしても1日当たりの受講時間が短くなるため、その分受講期間として考えた場合、どうしても昼間コースに比べ長くなってしまいます。

■まとめ

実務者研修は、高齢者や介護を必要とする人が増え、介護職の知識と技能向上、福祉サービス向上を目的に実務者研修の受講・修了を義務付けしています。