褥瘡ケアプランを細かく分析してみました。

今日の褥瘡発生に伴うケアプランは看護計画で、ほぼ確立されています。褥瘡ケアプランの経過観察を行う上で最も重要になるのが、発症したリスクを如何にして分散できるかにかかってきます。今回は、褥瘡ケアプランと褥瘡発生の要因を細かく分析してみました。

■褥瘡発生からケアまでの流れ

①褥瘡発生
・目視により判断することが大切です。介護支援専門員だけで判断できない場合は、医療職など他の専門職員に確認を求めましょう。

②主治医や看護師への報告を行う。

③原因や要因の追及
・疾患との関係や自力体位変換能力の低下や失禁また多汗の状態や栄養摂取量の低下などを確認することでケアの方向性を探る。
・各担当者から意見聴取を行い色々な視点からの原因追求と解明。

④医師と看護師による創部アセスメントの開始を行う。
・多職種で協力して治療を行います。連携の際に利用者の状況などの持っている情報を伝える役割もあります。

⑤皮膚観察後に治療を開始します。

⑥栄養に関する項目は、栄養士と理学療法士と調整してケアを行います。

⑦利用者や家族また、ヘルパーなどの支援者への指導も大切です。
・治癒中の過程での悪化防止と再発防止の為に創部の観察から発生に至る要因を意識した生活とケアの指導を行います。

⑧継続して褥瘡発生部位の確認を行いながらケア指導を行う。

■褥瘡発生の要因

・病的骨突出
・関節拘縮(浮腫)
・多汗や尿
・便失禁
・栄養状態
・浮腫
・基本的日常生活動作自立度を見極める

■環境・ケア要因

・体位変換
・体位分散寝具
・頭側拳上
・下肢拳上
・座位保持
・スキンケア
・栄養補給
・リハビリテーション
・さらには介護力も必要になります。

■他の要因

褥瘡発生は疾患や重症度にも関連するため特に注意が必要になります。

◎急性時期での手術では、治療中の在室時間やカテコールアミンの使用、心血管系手術や術中体位などの把握が重要
◎終末期では疼痛や呼吸困難に伴うケアが必要
◎特殊疾患では、糖尿病や精神疾患に伴うケアが必要
◎脊椎損傷で車いすを利用する際は、活動性や麻痺レベル、体重や発汗また抑うつ状態や喫煙環境のケアも重要になります。

特に高齢者で寝たきりの状態では、褥瘡になる要因が揃い易く、一旦褥瘡が発生すると創傷治癒が遅延し難治性へ変化する過程も想定し念頭に置くケアプランも立ててください。

■アセスメント

最後にアセスメントにおいて収集、検討すべき情報をおさらいしてみましょう。創部皮膚の観察からケアプランを構築し医師への報告を細かく行う。創部の悪化を遅らせる予防対策や改善する項目の見直しを医師と意見交換を行い治療方針からケアプランをマネージメントしていきましょう。

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