ケアマネジャー業務の範囲を理解する

ケアマネジャー(介護支援専門員)は,社会的入院や増加する高齢者を社会皆で支えあう仕組みのとして、2000年の介護保険の創設と共に誕生した資格です。
どのような役割や業務をするのでしょうか。

■ケアマネジャーが受験できる要件

受験資格は、以下のようになっています。

◎国家資格取得者
・介護福祉士
・看護師
・医師
・理学療法士
・作業療法士
・社会福祉士
・栄養士

◎5年以上の相談業務の実務経験者
・生活相談員
・支援相談員
・相談支援専門員

◎その他介護の現場や障害者現場で5年から10年以上の実務経験があるもの
※2018年4月の改正により一部受験要件の変更があり詳細は、ケアマネジャー受験資格要件を確認しましょう。

■ケアマネジャーの業務

①ケアプランの作成と管理
ケアプランの作成にあたりまずは、要介護者要、支援者のインテーク(初回面談でのヒヤリング)から始まり、アセスメント(課題分析)を行いその方(家族も含む)が、どのようなことで困っているのか、問題点を把握して、どのような自立した生活を望んでいるのかをよく聞くことで、目標を設定して適切なサービスに繋がるようなプランに反映させていきます。
どのようなサービスを受けるにも、ケアプランが作成されていないとサービスを受けることができませんのでとても重要となってきます。
※ケアプランの依頼は市町村から委託を受けたり、また、直接依頼とすることもどちらでも可能です。

②モニタリング(評価)
実際にサービスが開始されると定期的に自宅を訪問し目標に対して達成できているかサービスに不満はないか、心身や健康状態に合った適正なサービスなのかを評価します。
施設サービスも同様に定期的に評価を行います。

③給付管理業務
要介護度によって異なる支給限度額の確認を行い国保連にサービス提供評を提出して請求を行います、また利用者負担の計算業務も行います。
※2018年改正で8月からは、これまでの一割の一定額負担(応益負担)でしたが所得に応じた負担額(応能負担)に変わります。特に現役世代並みの所得者は3割負担になります。

④利用者や家族とサービス事業者との調整を行う
定期的にサービスを受けている本人や家族からの相談や事業所には言いづらいクレームなどを聞くことで事業所との橋渡し役の役割を積極的に行うことも重要な業務となります。

■まとめ

ケアマネジャーの業務についてみた場合、その範囲はとても広くサービス利用者、家族、事業所との連絡調整や医療分野の専門職といった他職間との連携も重要であり、専門的な知識が求められることが多くあります。
はじめは大変だと思いますが、経験を積んでステップアップすることで、遣り甲斐のある仕事ではないでしょうか。
これから介護の仕事に就きたいとお考えでしたらケアマネジャーを目指すことをお勧めします。