社会福祉分野で必要な資格、社会福祉士を知る

社会福祉士とは、「ソーシャルワーカー」とも呼ばれる社会福祉専門の国家資格です。「社会福祉士」として有資格者でなければ名乗ることができない「名称独占資格」です。
1987年に「社会福祉士及び介護福祉士法」が制定され、少子化高齢社会がすすみ、多種多様な福祉問題が注目される現在、社会福祉士への期待は一層高まってきています。
身体的・精神的・経済的に支援の必要性がある人々から相談を受け、日常の生活が円滑に営めるように支援を行ったり、困りごとの解決を支えたりする仕事です。

■社会福祉士とはどういった特徴の資格ですか?

社会福祉士は、精神保健福祉士、介護福祉士と同様に三福祉士のひとつで、国家資格です。介護支援専門など福祉に関わる公的資格、住環境コーディネーターなど民間資格を含めた福祉系の資格で上位に位置します。

社会福祉士の名称を用いる名称独占資格でもあります。業務を独占できることはありませんが、他の人が業務を行うことが出来ても資格がないと社会福祉と名乗ることはできません。資格取得が必要不可欠です。

■社会福祉士資格はどのように取得しますか?

社会福祉士となるには、毎年1回、1月に財団法人社会福祉振興・試験センターの要件を満たす受験資格を得たうえで「社会福祉士国家試験」に合格した者が「社会福祉士」の登録をすることができます。

■社会福祉士の仕事・活躍できる場所は?

障害 などを持った方が安心した生活を送ることができるように、自立支援の相談を受け、関係する他の専門部門との連携・調整や対象者の尊重を守ることを目指し、社会福祉施設の管理業務や、地域福祉計画のなど、信頼と安心して相談や助言・指導を受けられることからも非常に幅広い範囲で専門員として活動しています。

【都道府県や各市町村】
地域住民の福祉相談窓口として、福祉に関する業務の遂行に携わります。

【社会福祉協議会】
社会福祉に関する調べものや計画、連絡や調整および助成、普及・宣伝等の道府県や市町村で決定事項の活動にあたります。

【社会福祉施設】
施設で生活する高齢者や障害者等の生活相談、施設利用者の生活相談員や生活指導員として活躍するほか、医療機関や福祉施設の社会福祉士(ソーシャルワーカー)として活動を行います。

【児童福祉施設】
児童相談所、児童養護施設、母子・父子家庭生活支援施設、自立向け支援をする福祉施設において、指導相談を受けたり、他の専門機関と連携を取るなど、自立支援を行ったりします。

【保険医療機関】
病院、診療所、保健所など医療機関では、医療に携わる社会福祉士(ソーシャルワーカー)として、困難を抱える問題の相談にのったり、社会復帰への応援をしたりします。

■まとめ

高齢化や少子化が進むにつれて、福祉問題は多様化、複雑化して来ています。そうした福祉制度を必要としている人が増えているなか、社会福祉士の必要性は、今後ますます増えていくと考えられます。
相手の立場で話を親身になって聞く思いやりの心や、信頼感、正義感、使命感が必要な仕事です。そのため、プライベートな話を他に漏らさないという倫理意識も大切です。
つねに正しく正確な知識を身につけておく必要があります。