作業療法士として海外で活躍するには?

作業療法士の仕事は、非常に専門性が高く日本以外でも活躍の場が求められています。では、日本で取得した資格が、海外でも通用するでしょうか?まずは、日本での資格と求められる条件を見てみましょう。

■日本での資格は通用するの?
海外で働きの場を求めるには、それぞれの国によって条件が異なりますので、断定することはできませんが、日本の技術や専門性が求められているのは事実です。
海外で働くために必要な条件として、日本での作業療法士の資格を取得することが第一となります。それには、海外で働くことを前提に、世界作業療法士連盟(WFOT)の認定校に指定されている学校で、資格を取得することが重要となるでしょう。

・世界作業療法士連盟が認定した学校の修了資格
・世界作業療法士連盟の加盟国での勤務
・渡航先の国家が認定する免許または条件をクリア

そのうえで、作業療法士としての実務経験が多いほど、スキルとしての信頼は高く評価されるので、いろんな国々で働くチャンスを得る事になります。
アジアの国々では、日本の作業療法士の資格を優遇する国もあるようです。例えば、中国の介護事業所と日系福祉関連企業が協力して事業をすすめています。
日本の作業療法士が、リーダーシップを発揮して地域の介護の現場で活躍しています。
しかし、国によっては、その国の認定資格を取得しなければならないので、再度取り直してまで働くには、難しい選択となる場合もあるようです。
海外で働くには、資格や技術の他にも、仕事や現地の生活においても、言葉の問題やコミュニケーション方法も大事になってきます。

■海外で作業療法士として
・世界作業療法士連盟(WFOT)加盟国で働く
作業療法士は、世界共通の連盟=WFOT(世界作業療法士連盟)を通じて、およそ60カ国が加入しています。連盟は各国にある作業療法士協会を通じて国際的な協力をし、作業療法の技術を向上させることが目的で設立されています。
WFOTの作業療法士養成校は、教育水準が高く評価され、日本の厚生労働省の基準よりも高いと評されています。そのため海外で働くには、その入り口として世界作業療法士連盟(WFOT)に加盟している国々での活躍が近道となるでしょう。

・海外ボランティアとして作業療法士の知識・経験を生かす
基本的に、海外ボランティアとして働く場合、資格として必須ではありませんが、大まかな参加資格は以下の通りです。

・青年海外協力隊としの参加要件=満20歳~満39歳
・シニアボランティアとしの参加要件=満40歳~満69歳

ボランティアとして働く場合、基本的には年齢のみが参加資格要件となりますが、作業療法士としての知識や経験があれば、より活躍できる幅が広がるのは間違いありません。
もちろん国によって働く環境は異なりますし、日本以上に厳しい環境のもとで働くことも覚悟しなくてはなりません。

■まとめ
職業として「作業療法士」は海外でも必要とされています。海外で働くことを目指した場合、まずは世界作業療法士連盟(WFOT)の認定校で作業療法士の資格を取得して、連盟に加入している国で自分の力を試すことからおすすめします。
日本の「作業療法士」の評価は高くなっています。海外で働くことの目標を見失わないように、日本でも「作業療法士」として経験をつむことが、今後にいかされることでしょう。