敗血症になる危険がある疾患と感染源 検査を早く行いましょう

敗血症は、一部で起こした感染の元となる感染源が、全身に廻ることで全身症状を引き起こす症状です。軽度なもので、発熱や悪寒といった風邪に似た症状があらわれることが多いです。
しかし、重症化した場合、組織障害や臓器障害をおこし、死に至るケースもあります。
一部公開された病理学会の統計によれば、敗血症を発症して重症化した人の30パーセントほどが死に至る…とのこと。
いかに早く処置を行い、重篤な状態になる前に、または重篤化した場合も即ちに的確な処置をするか。これが、敗血症をできるだけ楽に、早く社会復帰する大事なポイントになります。


〇敗血症から早い復帰を 病原検査の実施
感染しているかどうかを検査し、適切な処置を行いながら、病原菌を探ります。感染の状態をするためには、血液検査が有効です。

 
●血液成分の検査で感染を判断
血中成分のCRP値(C反応性たんぱく)から、その兆候を探ります。
感染している体の中では、傷口の修復をするために必要な物質を集める活動が起こります。シグナル伝達物質のサイトカインを放出し、これが全身に伝達されます。
サイトカインに反応して、肝臓でタンパク質を合成するその一つがCRP値です。
炎症反応の指標として、血液検査のなかでもポピュラーな検査ですので、炎症反応がわかる成分だということを知っておくと、普段の生活でも起こる軽微なケガの対処にも役立つことがあるかもしれません。

 
●病原菌の特定検査 創部培養
ウイルスの特定に用いる詳細な検査の一つに、病変部組織を培養検査する方法を行うこともあります。
敗血症の原因となる感染症の代表的なもの(黄色ブドウ球菌など)を想定して、処置をする場合はあります。しかし、投薬をする前には、必ず培養検査を行という点が重要です。
広く効果が期待できる抗生物質から、ターゲット因子に効果が高い抗菌薬に変更していき、根治することがポイントとなります。
多剤耐性菌を発症させないためにも、菌をくわしく特定して、その抗菌薬を投与することが、敗血症治療の中で、とても重要といえます。

 
〇病中の経過を観察する検査
CRP値など、血液検査で感染炎症の状態を確認しながら、敗血症によって腎機能や肝機能の障害や異常が起こっていないかどうかを観察することも大切です。
緊急性を要する病状に移る前に、継続的な検査を繰り返し行って、重症化しないように配慮していく様にしましょう。
発症後の処置によって、予後の治療や生活が大きく変わります。可能な限り元通りの生活を送れるように、早期発見と早期治療を心がけて、敗血症を完治させましょう。