床ずれのレベルに合わせた塗り薬を使って

床ずれの治療と予防を考えるとき、まずは日常的な体勢(体位)と圧迫の箇所を確認して、創傷箇所をひどく進行させない・増やさないというケアが軸になります。
床ずれが起こってしまった場所も、塗り薬を使いながら傷の症状を和らげ、深い褥瘡にならないための全身的ケアが必要です。
そこで、初期段階で床ずれを発見し、傷が浅いうちに塗り薬を使って順次ケアしていくことがとても大切になります。


○床ずれの状態に合わせて塗り薬を選ぶ
塗り薬は、市販されているものも含めると、皮膚の傷を治療する用途の薬種類は数百といわれています。似通った効果を示すものもありますが、その使い方と組み合わせ、創の状態に合わせたものを、適時選ばなければ、かえって皮膚や創傷箇所の状態を悪化させてしまうこともありますので注意が必要です。

●塗り薬の効果を確認するには
皮膚に傷があれば、痛みやかゆみなどの自覚症状、うずきや感染など傷の具合が進行していることを疑わねばならない他覚症状があるはずです。外用薬だけではなく、内服薬を併用することもあるでしょう。
どの薬がどのくらいの効きを示しているか、複数の塗り薬を使っていると判りづらいですが、目安としては同じ薬を3週間使っていて創の状態が良くならなければ、外用薬の変更を考えましょう。

●床ずれに塗り薬を塗るタイミングは
創面が汚れているまま塗り薬を塗っても、患部にきちんとその効果が届きません。薬を塗ることに頼るのではなく、まずはきちんと床ずれを起こした部分を洗浄しましょう。この時もごしごしとこすって汚れや滲出液を「落とす」のではなくやさしく「洗い流す」ことを意識しておきます。
床ずれの部分に塗り薬を塗る場合、ガーゼやフィルムを併用しますが、流れ出た膿や滲出液は周囲の皮膚状態を悪くしてしまうことになりますので、必要に応じて一日数回取り替えるのがベストです。交換のたびに洗浄することが望ましいのですが、最低1日1回は洗浄と交換を行うようにしましょう。

●床ずれの菌増殖を押さえる塗り薬
今傷ついている皮膚の治療を目的に塗り薬をえらびながら、加えて感染を予防する抗菌作用があるものを選びます。用途が広く備えていて重宝するのはユーパスタ軟膏やカデックス、ケーベンクリームです。
ただ、皮膚の湿潤を保ったほうがいい場合と、滲出液過多の場合によって、選ぶべき薬も変わってきます。紹介した塗り薬は、滲出液の吸収を促す作用、または浸軟性が高いなど、特徴がそれぞれにあるので、長期に意味無く使い続けると創を乾燥や融解が進みすぎてしまうこともあります。
創の状態を見て、清潔に・滲出液と床ずれの深さをみて・効果が得られる効能が期待できる塗り薬を臨機応変に選ぶようにしましょう。